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Nota開発部の変遷と未来

秋山 博紀
CTO / 開発本部長

こんにちは。開発部のマネジメントを担当しているVP of Engineeringの秋山(@akiroom)です。マネジメントと言いつつも、コードも書いています。
Nota Advent Calendar 2021の24日目として、何か書くことになりました。

作業デスクを晒すのが流行っているようなので、私のデスクの写真を共有します。

私は見栄っ張りなので、この撮影のためにデスクの上を片づけました。普段はすべての隙間が書類と手紙で覆い尽くされています。散らかっているように見えるかもしれませんが、これがマキシマムな整頓状態です。塩田千春展で購入したお気に入りのマグカップをわざとらしく配置し、会議中に使うフィジェットキューブはそのまま残しました。

さて、本稿ではNota株式会社における開発部の変遷と未来についてお話ししたいと思います。大仰なタイトルを付けた方が盛り上がると思って勇み足のタイトルにしてみましたが、単に2021年と2022年の活動を紹介する記事になりそうです。

Nota開発部とは何か

Nota開発部は、最も管掌範囲の広い部門のひとつと言ってもよいと思います。弊社で開発・運営するGyazo, Scrapbox, Helpfeelの3事業すべてに関わり、エンジニア、デザイナー、テクニカルサポート、コーポレートITの4種類の職種のメンバーが活動しています。

GyazoとScrapboxにおいては開発・運用に加えて、グロース施策の企画立案なども担っています。Helpfeelでは、各部門と連携して事業成長にコミットメントしています。

各プロダクトの規模感が分かる、おもしろい数字を共有したいと思います。

Gyazoは毎月2,000〜3,000万枚の画像がアップロードされ、月間データ転送量は500TB〜1PBという巨大な画像共有サービスです。売上の86%が海外で、大半がサブスクリプション売上です。

Scrapboxは月間20万人以上のユーザーが利用していて、大半のユーザーが日本国内からのアクセスです。総ページ数は900万頁を超えています。900万頁という数字は非公開のページを含むため単純な比較はできませんが、日本語版Wikipediaの純記事数が130万頁ということを考えると、日本語版Wikipediaの6.9倍のページを扱っているとも考えられます。

Helpfeelは2021年初ではMRRが前年比+670%で成長し、2021年末時点では前年比ARRが300%となりました。T2D3の完全達成に向けて驀進中です。詳細については営業本部長@ishiiさんによるAdvent Calendar「HelpfeelのARR前年比3倍を達成したセールスメンバーが凄すぎるし、素晴らしすぎるという話」をご覧ください。B2B2X SaaSとして日本国内を中心に様々なビジネスを展開される企業様にご利用いただいています。

比較的、興味深い指標を持つサービス群だと自負しています。これらのWebサービスをエンジニア14名、デザイナー2名、テクニカルサポート1名で開発・運用しています。コーポーレートIT業務はエンジニアを中心に開発部が管掌しています。

2021年に変わったこと

開発部を取り巻く環境は、2021年に大きく変化しました。

Notaは長らく大半のメンバーがエンジニアでした。事業の急成長に伴いマーケティング・セールス・カスタマーサクセスといった技術領域以外を担当するメンバーが増えています。開発部も4名のフルタイム・業務委託のエンジニアを迎え入れました。従業員数は24名から49名へと、2倍の人数に増えました。

エンジニアが大半という組織では、あらゆる職務をエンジニアがこなす必要があります。私自身もGyazoを担当していた時はマーケティング戦略に頭を悩ませ、インシデント発生時のプレスリリースに苦慮し、顧客訪問ではどうにも成果が伸びずに悩んでいました。HelpfeelのWebディレクターを兼任して案件対応に奔走していた時には、お客様に電話を掛けるのに30分以上悩んでいたものです。今はメンバーが増えて組織が強化され、圧倒的な量のリード獲得施策を打ち込むマーケターから月に1000回電話をかけるインサイドセールスまで、自分ではとうてい敵わない専門性を持ったメンバーに囲まれて仕事ができることが、たまらなく嬉しいです。

また、資金調達やHelpfeel事業の成長に伴い、ステークホルダーが増えました。開発部もより大きな責任を担っています。時に説明責任が求められるシチュエーションもありました。今までと違った観点からの対応が必要になることも増えました。しかし、開発メンバーが常に助けてくれるお陰で見たことが無い領域の問題であっても安心して取り組むことができています。こうした説明責任を果たすことで、大好きな自社プロダクトの開発を継続できることへの喜びを改めて感じています。

全体を通して、事業や組織の成長が明確に感じられる1年でした。また、それに合わせて自分自身も泳ぎながら泳ぎ方を覚えるような芸当をしていた1年だったように思います。

2021年に変わらなかったこと

一方、2021年になっても変わらなかったこともあります。

1つは、多様な働き方を続けられたことです。様々なバックグラウンドのメンバーが開発部に所属しています。Notaのフルリモートワーク/フルフレックス制度が、多様な働き方を支援してくれています。朝が苦手なエンジニアは勤務時間をスライドして働き、家族と時間を使いたいエンジニアは早い時間に勤務を開始したり時短勤務に切り替えたりしています。また、開発部のメンバーが産休を取得するタイミングでは、他部署のメンバーが快く手伝ってくれました。開発部に限らず、こういった多様な働き方ができるのは管理部のみなさんが法令を遵守しながらも柔軟に働ける環境を設計し、全社的にメンバー同士で助け合う土壌があるからだと思います。深く感謝しています。

また、Notaの大きな特長であった高い透明性やお互いの専門性へのリスペクトも、人数が増えた今でも継続しています。大きく人数が増えたチームであっても、今も積極的にデータや議論をオープンに展開してくれます。時にエンジニアが営業活動や顧客対応について議論に参加することができ、また機能や施策についてエンジニアだけに留まらずセールス・Webディレクター・CS・テクニカルライターといった職種を問わず、議論に参加してくれます。お互いの専門性を持ち寄って、異なる観点を元に議論が進むのも、Notaの良いところであり、2021年になっても変わらなかったことが嬉しいポイントです。

高速な意思決定と、とりあえず試す文化が継続しているところも嬉しいポイントです。開発業務を進めるにあたって、「絶対に成果が出る」「絶対に必要」とは判断がつかない状況も多々あります。とりあえずまずは作ってみる・試してみる、といったことを軸に高速にイテレーションを回す、その文化は他部署でも活発です。曖昧なことを曖昧なまま試行する能力があることは、Notaの強みでもあると思っています。

メンバーが増えてもなお継続できているこれらの良い点は、Notaの重要な価値でもあると思います。これらをどう維持し、発展していくか、来年以降の課題だと考えています。

開発部の2022年と未来

2021年まで開発部は少数精鋭の筋肉質な体制で開発業務を遂行していました。2022年からはより拡大していく事業・組織をふまえて開発組織も拡大していく必要があります。この際、漫然と採用を拡大することなく、引き続き筋肉質な組織として仲間を増やしていきたいと思います。

また、来年からはより一層ステークホルダーが増え、コミュニケーションパスも複雑化していくと思います。ルールを増やす、会議を増やす、といった安易な方法に頼らずに、Notaらしい解をメンバーの知恵を借りながら編み出していきたいと思います。

総じて、2022年の開発部は明るく楽しくチャレンジングな1年になると思っています。大半のメンバーがエンジニアだった会社から、様々な職種やバックグランドのメンバーが異なる観点を持ち寄りながら、同じ大きなゴールに向かって走る会社に進化していきます。仲間が増えれば増えるほどチームが強くなるのを感じています。来年もまた見たことのない新しい景色を見られると思うと、胸が高まります。

最後に、京都本社へ出張した際に食べたサーロインステーキの写真を共有します。さっぱりしていて、世界で一番美味しいステーキだと思います。ディナーでも2,000円を出せば大満足な体験を得ることができます。

明日はいよいよ最終日、CEO 洛西さんのお話です。どんな話が飛び出すのか私もドキドキワクワクしています。お楽しみに!

開発部メンバーによるAdvent Calendarもぜひご覧ください。

採用コーナー

Nota株式会社 開発部では一緒に働く仲間を募集中です!愛を持ってプロダクト開発したい方、新しいUI開発にチャレンジしたい方、ぜひ弊社採用ページをご覧ください。

https://notainc.com/ja/recruit

特に開発部では以下のメンバーを大募集中です。

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Helpfeel: Webエンジニア(マネージャー候補)
将来のマネージャー候補者として、Webエンジニアを募集中です。
圧倒的成長を目指すプロダクト開発にぜひご参加ください。

Gyazo: iOS / macOSエンジニア
グローバルに利用されているGyazoのアプリケーションエンジニアを募集中です。
圧倒的に良いプロダクトにしていくという気合いがある方、ぜひご応募ください。

コーポレートIT
爆発的に成長する社内のIT環境を改善する技術者を募集中です。
VP of Engineering直下のもと、積極的なSaaS導入や業務効率化を図り最高の働く環境を作り上げる覚悟がある方にぜひご応募いただければと思います。

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お気軽にご応募ください!お待ちしております。

We are hiring

Helpfeelではサービスの急成長に伴い新しい仲間を必要としています

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